No Rest For The Wicked 第五話

作者のコメントはまだ準備中らしく、それまでは訳者による注記のみです。

Page 03:

[訳注] 原題の “The Devil You Know” は、”Better the devil you know than the devil you don’t know.” という慣用句の一部。「見知らぬ悪魔より、顔なじみの悪魔の方がマシだ」→「勝手のわからないことをするより、よく知ったことをする方がいい」といった意味合いになります。

5ページまで公開された段階で「なじみ深き悪魔」と訳していますが、先の展開によっては変更するかもしれません。・・・毎度のことながら、タイトルの翻訳には悩みます。
 

Page 5:

[訳注] このページに出てくるのは、”One for Sorrow”という、実在するわらべ歌です。

	One for sorrow,      Two for joy,
	Three for a girl,    Four for a boy,
	Five for silver,     Six for gold,
	Seven for a secret,  Never to be told,
	Eight for a wish,    Nine for a kiss
	Ten for a bird       You must not miss. 

上の詩では10まで数えていますが、7で終わることもあります。他にも細かい異同があるバージョンがいくつかある模様。詳しくは、Wikipediaを参考にしてください→ http://en.wikipedia.org/wiki/One_for_Sorrow_%28nursery_rhyme%29

今回は語数が少ないため、脚韻を反映することは断念。七五調というか、基本七文字前後で各句をまとめてみました。

	一羽は哀し、   二羽なら嬉し
	三羽で嬢ちゃん、 四羽だと坊ちゃん
	五羽でしろがね、 六羽で黄金(こがね)
	七羽話せぬ、   ある秘密
	八羽の希望、   九羽のくちづけ
	十羽の鳥を、   見逃さないで

数え歌*1的な要素もあるので、それ風な訳も考えてみたのですが、原文から乖離しすぎたので没にしました。
*1「ひとつ、人より力持ち」とか「ひとぉつ、人の世の生き血をすすり」とかそういうやつですね。

 

Page 67:

[訳注]
グリム童話にはカラスの出て来る童話がいくつかありますが、第五話p6~7に出て来る話は、「おおがらす」(KHM 93)を元にしています。日本語で読めるページがないか、現在調査中。「七羽のからす」(KHM 25)という似たお話がありますが (→福娘童話集:「七羽のからす」)、これとは少し違います。

 

Page 11:

[訳注]
館 … 原文は “pavillion” 。l が1つの “pavilion” の誤記と判断。
で、これがテントのようなものなのか、博覧会のパビリオン的なものなのか判然としません。暫定的に「館」としています。次ページ以降も同様。後に具体的なビジュアルが判明したら、必要に応じて修正します。
 

 

Page 13:

[訳注]
この「櫂」のくだり、ピンと来ない方が多いかもしれません。

グリム童話「黄金(きん)の毛が三ぼんはえてる鬼」(KHM 29)に出て来る渡し守のエピソードが元ネタです。

この話の主人公、鬼の毛を手に入れに行く途中で、渡し守に出会います。話を聞くと、もう何年も渡し守をさせられて誰も替わりが来ない、どうすればいいのだろうと言います。主人公は、鬼の毛を手に入れる過程で、この秘密を知ります。何のことはない、だれかに櫂を持たせてしまえば、渡し守は解放され、櫂を持った人がそれ以後、渡し守を務めることになるのです。主人公は帰り道、この秘密を(自分が舟を下りてから)渡し守に教えます。

その後、鬼の毛を取ってくるよう主人公に命じた王様が、自分もお宝を手に入れようと同じ道をたどります。川で舟に乗り、岸に近づいたとき、「櫂を持ってくれないか」と渡し守に言われます。言われるまま櫂を持った途端、渡し守は岸に降り立ち、王様はそれからずっと(今でも)渡し守をしている…とのこと。

…このページに出て来る渡し守、服装からして、この王様と見て間違いないようです。

 

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